暫く、海斗はそのまま何も言わずにただ、抱き締めてくれた。 「姫乃様―…」 ハルルの悲しさに満ちた声と海の奥へと進んで行く音がした。 「待って、ハルル。私も行きます。」 「でも……、姫乃様は…」 「言ったでしょう?私は国を助ける、と。」 お母様が造り上げて来た国。 そのまま見捨てて私だけ幸せになるわけには行かない。