「……っ、頭…痛いっ……」


「人魚の時の記憶が姫乃様の中に入り込んでるのでしょう。」



冷静に分析する、男をジーッ、と涙目で見つめる。


痛い……痛いよっ…。



「海斗…助けてくだ…さ…い」


「もう、あの方達とは"さよなら"ですよ。」



薄れていく、記憶の中。


最後に私の視界に入ったのは


男の爽やかな笑顔と…人魚のヒレ……