でも、この人誰なんだろう? 顔を見ても゛懐かしい゛と感じるだけで誰なのかはわからなかった。 「貴方は、誰ですか?」 「波瑠【ハル】ですよ。忘れてしまったのですか?」 そう聞かれて私は顔を俯かせた。 全然思い出せないのが、申し訳無くて申し訳無くて。 でも、その声を聞きある事に気付いた私は顔を上げる。