シンデレラの王子は。


「間をとってたんだよっ、今のはー!!!つーか、さんきゅーな、すげー嬉しいわ。考えとく」
そして、また○○寺に向かって歩き出した。
何今の。『すげー嬉しい』だって、『さんきゅーな』だって、ヤバいよ!!!きゅん死にしそう。かっこいすぎるよ。
今ちょと頬っぺ赤かったよね。ちょっと照れてたよね。嬉しいんだけど、どうしよう。今すぐ羽海に報告しに行きたいぃ~♪
ここが大本命のお寺で、しっかり拝むつもりだったのに急遽、それどころでは無くなってしまった。何にしろ、隣にいるのだから。
気まずくなるのかなと思いきや、架嗄は何事もなかったようにさきちゃんとはるくん振る舞う。再び二人になると、一転して緊張した面持ちだったけれど、それもなんか架嗄らしくなくて新鮮だった。
なんだかんだで、くぅの修旅の思い出は京都のことと架嗄に告ったことくらいしか残っていない。奈良のときは、半分魂抜けかけてたから(笑)
これは地元に新幹線で帰ってきてから、集まって解散したあとのこと。
「空未ちゃーん、ちょっといー?」
と手招きされた。勿論、架嗄に駆け寄るくぅは、またうるさい鼓動を隠そうとしていた。
「-----あ、あの、前の告白の返事なんだけど」