シンデレラの王子は。


小さい頃から何かあればお互いに打ち明けてきたから、今となっては報告せずにはいられない。
「空未って趣味悪いよね。架嗄だったら、2番目の彼氏のが全然かっこよかったのにぃ~」
いつも、理由は解らないが2番目の彼氏を推す羽海。
「趣味悪くないからっ、羽海は身内だからそーゆうこと言うの」
そんな言い合いも羽海とだと楽しくって、面白くっていつの間にか笑顔になる。
「てか、今度の土曜日恋の相談のってよ?」
「了解です」

と言ってから2日。
最寄りのファミレスに11時集合。
「おはようサンサン」
「“おはよう”って時間じゃないでしょ」
朝(?)からテンション高めのくぅを的確に突っ込む羽海。本当に羽海が大好きなくぅ。
取り敢えず店員にポテトと飲み物を頼み、注文したものが届いてから相談会が始まった。
「くぅがもし、架嗄のこと好きって言ったら嫌だかなぁ?」
「何、マイナス思考なってんの!らしくないなぁ~」
「だってー」
片想いをするとマイナス思考になるのは当たり前だけど、いつもがポジティブすぎて様になっていなかったようだ。
「架嗄めちゃめちゃ喜ぶんじゃない?単純だから」
「本当にぃ?架嗄って今好きな人いる?」