【意味深*心】

俺たちは日に日に仲が良くなった。

でも、深く知るのは何だか
怖くて何も聞けないままだった。


「ねえヒロ」

「ん・・・?」

「世界って広いのかな?」
「それとも、狭いのかな?」


急に問いかけられた意味深な言葉。

「え・・・?分かんねぇけど・・・」

「うん、そうですよね・・・」
「私も判んないです」

「ミズ・・・?」


少し心配になり、ミズの顔色
を伺う。


「私、病気なんです・・・」


・・・・え、?

「心臓病なの・・・」
「小さい頃から」


全身が凍りつくような感じ。


「病気を治す為にここへ
引越してきたの」


俺は黙ってミズの言葉を聞く。

「だから、学校も行けない」
「黙っててゴメンね・・・?」


ミズの声は振るえ、眼に溜まった
涙は今にも零れそうな勢いだ。


「大丈夫─・・・」



そして俺は、いつの間にか
ミズを抱きしめていた。