「・・・うっ・・・ひっくぅ・・・」


上の方で泣き声が聞こえる。

恐る恐るミズの顔を見ると、
そこには涙を流すミズの姿。


「ミズ・・・?」

俺がミズを泣かしたのか・・・?
俺はおろおろと焦りだす。


「ゴメン・・・俺・・・ッ」

「違ぅ・・・私、ヒロに嫌われたと思ってました・・・」

「へ・・・?何で俺がミズを嫌うの・・・?」

「だって・・・迷惑かけたし、面倒くさい奴だって思われても仕方が無いんです・・・」



ミズ・・・それは俺の台詞だよ・・・?
俺がミズを嫌う理由なんて何所にも無い・・・。

でも、ミズが俺を嫌う理由ならいくらだってある気がして・・・。


「ヒロ・・・」

「ん・・・?」

「私・・・、今日は検査あるから、その・・・」

「あぁ、そっか・・・じゃぁまたっ」


俺はやっと笑顔を取り戻した気がした。



だけど、またあの夢の続きを見るなんて
思いもしなかった・・・。