「わかった!じゃぁ、クッキーカゴに入れとくね?」
と、笑って返した。
私にはわかる。
わざとさっきのことには触れないようにしてくれてるってことくらい。
それも、愁の優しさ。
その時1人で余韻に浸ってた私がバカだったんだ。
「あれぇ~?美穂ちゃぁん?」
ビクッ・・・
後ろから背筋が凍るような声。
「あっ、松原あゆちゃん!ぐ、ぐうぜんだね!」
そう。ばっちりツケマ&チークの松原あゆだった。
「やめてよ美穂ちゃん、フルネームで呼ぶの。よそよそしい・・・」
「はは・・・。」
苦笑いしかできない。
でもヤツのいつもと違う所は″声″。
全く甘くない。
それどころか、パッサパサ。
