「神崎くん…美穂ちゃんのこと…好き…なの?」


今まで聞いたことのないヤツの声。全然甘くなくて、なんか…
正直怖い。

ヤツの真っ直ぐ見つめる先の神崎くんは


「そうだけど、悪い?」

って返した。

うっそぉ~

私夢見てない?

うん……

でも、さりげなく私の頭な乗った神崎くんの手は暖かくて…
ぬくもりは本当だった。


「あゅの方が神崎くんのこと好きなのに!!!!!」


突然そんな言葉をはき捨てて、ヤツは走って行ってしまった。