気持ちの良い風が理子を包む。 工事されたばかりの真新しい体育館は、既に部活の人達の掛け声が聞こえていた。 少し取り残されているような気持ちになるが、元々理子は部活に入るつもりは無く、鼻歌を歌いながら、近くの木に寄り掛かる。 「……あ!」 急に思い出したように鞄から携帯を取り出し、開く。 そこには、何件かの着信と一件のメール通知が表示されていた。 それらは全て一沙からのもので、理子と一沙が帰る約束をしていたということを如実に物語っていた。