「もー!!どうすればいい!?」


私はもちろん、昨日の出来事をカナに言った。


「…会ったら返せばいいんじゃない?」

「え?会ったら!?」


会ったら返すの?

会う確率なんて30%ぐらいしかないし。


それに


「あ、でも周りに女子がいるからそれは無理か」



そう。昨日1人でいたのも偶然が偶然に重なっての事。



でも、昨日の少しだけ笑った斎藤先輩が物凄くカッコよかった。
カッコよすぎる。



「“いつか”っていつさ?」

「そんなの私に聞かないでよ」



『いつか返してくれたらいい』の斎藤先輩の言葉。

曖昧過ぎる。


「じゃー、昼休みの先輩の行動で考えたら?窓から見れるし」


「…そっか、そうだね!!いつも見てるし」



私達はそう結論を出し、昼休みを待った。