ゾンビのヒットマン

「だが、浮気をしたからといって、殺すのはやりすぎではないだろうか?」


「だから思ったんです。殺さずに殺す方法はないかって」


そんな方法があるはずないだろう。

死なない人間など、ゾンビ以外に存在しないだろう。

存在したよ、ゾンビが。


「別の人で人体実験して、成功したら“もじゃブタ社長もゾンビにして”、銃で撃たれるよう仕向ける。これで少しは反省するだろうと思ったんです」





「…………は?」


物音が聞こえた。

死んだはずのもじゃブタがデスクの向こう側で立っていた。

冷静に観察してみると、頭頂部が青い。

いや、最初からそれは気になっていた。

ただ血行が悪くて汚い色をしているだけだと思っていたのに、あれはゾンビだからだったのか!


ああ、なんというコトだ。

グレーマスクがもじゃブタに駆け寄って、デスクの向かい側で抱き合っている。

見たくない。

もう死にたい。

いっそ死にたい。

でもゾンビだから死ねない。

なんだこのパラドックスは。