ゾンビのヒットマン

「確かにそうだろう。だが、殺すコトが出来なくなったらどうだろうか?」


「どういうことですか?」


「命令は、“その銃で、もじゃブタを殺せ!”だった。つまり、別の命令によって、銃の弾がなくなったら、どうなるか?」


そういうコトだ。

“別の場所に撃て”と命令してもらえれば、強制的に弾がなくなり、殺せなくなる。

上手くいく保証はない。

だが、私に考え付く方法はそれしかない。


「なるほど、ナイスアイディアだよ、ゾンビ君。“その銃で、壁に連射しろ!”」


これで大丈夫なはずだ。

私の指が自動的に動き、引き金を引く。

強烈な音と共に弾が発射され、正確にもじゃブタの心臓を貫いた。

なるほど、見事な精度だ。

もじゃブタが悲鳴を上げる間もないまま、背中から倒れて行く。

デスクに隠れて姿が見えなくなってしまった。


「って、なんというコトだ! 殺してしまった!」


『おしかったな。だが、“オレ”の方が一歩上手だったようだ』