ゾンビのヒットマン

そしてその手をポケットから出して、スカートをたくし上げている。

なんというコトだ。

いいのだろうか、こんな場所で。

目の前に黒豚おじさんがいるというのに。

紳士たるもの、おそらく直視してはいけないのだろう。

見てはいけない。

スカートの下からガーターベルトが現れ、そこに小型の銃が差し込まれているのも見てはいけない。

その銃を抜き、私に手渡したのも見てはいけないうおおぉぉおぉぉお!

見ないなんて無理だぁぁああぁああ!


「へなちょこ様。はい、どうぞ」


うひょおぉぉおおおぉおおお!

ぬくもりが!

銃を通して太もものぬくもりが伝わってくる!

たまらん!

この小型の銃で私の心を打ち抜いて……



「って、なぜ銃を渡されたのだ!」


「へなちょこ様にお願いしたいことがあって。聞いて、もらえますよね?」


「聞こう。例え今、世界が崩壊しようとも、僕は君の声だけを聞こう」


「じゃあ言いますね。えっと……その……“その銃で、もじゃブタを殺せ!”」