“ゾンビ”というと、どんな姿を想像するだろうか。

映画などのイメージで言えば、腐敗した死体がそのまま起き上がってくる、といったところだろう。

その体はおそらく、茶色がかっている。

私はもうひとつ、アニメなどでよく使われるゾンビも考える。

青い体のゾンビだ。

大抵の場合、腐敗はしているが、体が青である確率は高い。


つまり私が何を言いたいのかといえば、青いのだ。
体が。
鏡を見た瞬間、青い自分がそこにいたのだ。


コレをゾンビと言わずして何と呼ぶのだろう。

私は“ブルーマン”とゾンビ以外に、青い体の人間を見たことがない。

私には言葉を使わずに舞台でお客様を楽しませることは出来ないので、必然的にゾンビということになる。


とにかく、ここはゾンビになった理由を冷静に考えてみよう。

やはり、まずは昨日のことを思い出すことだ。

意識を失う前に私が何をしていたのか。

答えが見つかる可能性は極めて低い。

だが、小さなヒントくらいは見つけられる可能性がある。

私は昨日を振り返る。

昨夜、私は、とあるビルの屋上にいた。