「…っはぁ、はぁ…」 着いたときには、もう撤収作業が行われていた。 キレイに着飾ったファンの女の人達は、みんなあたしとは逆方向に歩いていた。 「すいませ…、すいません…」 謝りながら、逆方向に進んで行く。 やっと見えたエントランス。 そこも人で溢れかえっていた。 チケットに書かれた、座席番号を探していく。 「ここか…」 とりあえず座ってみる。 何も、起きるわけないか。