「失礼しまーす…」 保健室のドアを開けても、先生はいなかった。 千隼をベッドに寝かせて、体温計を借りて千隼に渡した。 「千隼、熱計って」 「………わりぃ…」 千隼が腕を伸ばした時、カタンと何かが落ちた。 「ん…?」 千隼の…スマホ? 落ちた拍子にボタンが押されたっぽくて、画面は… 受信履歴… “社長”から、何件も… しかも、昨日の夜から… 「はい、落ちてたよ」 スマホを渡して、 冷蔵庫にあったスポーツドリンクを渡して。