サイテー男子はほっといて、千隼を肩に担いで、頑張って歩き出す。 「おい二ノ宮」 「なに?」 「ほっとけって。そんなキモい奴」 「そんなこと言ってる場合じゃないじゃん。あんたら、自分が倒れた時に放置されて、気分いいわけ?」 あたしはそれだけ言って、歩きだした。 肩、腕から伝わる熱。 あたしの風邪、うつっちゃったんだ。 「千隼、ごめんね」 荒い息をしながら頑張ってる千隼に、かけれる言葉はそれしか無かった。