「親に怒られたりするか?」 「大丈夫だよ、お母さん今日はパートでまだ帰らないから」 「鍵は?」 「カバンにしまってあるから大丈夫だよ」 千隼って案外心配性なんだ。 なんか、カワイイ。 そんなことを考えてるうちに、あたしん家が見えてきた。 「腹冷やさねーで早く寝ろよ」 「大丈夫だよ! おやすみ!」 黒い車は、あたしが家に入る前に見えなくなった。