「じゃあ、お前はお前だ。お前の名前、忘れた」 「あたしの名前は…「着きました」 運転手さんの声で、車の中が一気に静まり返る。 「あ、送ってくれてありがとうございました」 運転手さんへ、感謝のきもちを伝え。 車を降りると。 「へぇ。俺にむかっての挨拶は無いわけね」