あたしは仕方なく、家までの道のりを伝えた。 「お前…こんな遠くから通ってるんだな」 「うん。なんで?」 「いや、別に」 何か言いたそうだったけど、いいのかな…? 「お前さ、俺のこともどうせ都筑千隼ってフルネームで呼んでんだろ? めんどくさいだろうから、千隼って呼んでもいい」