「そんな事、絶対にさせない。」





はっきりと言いきる。




事実、そんな歴史は残っていない。




どんなものかは分からないけれど、江戸時代の終わりはここじゃない。





それだけははっきり断言出来る。




「近藤さん、古高をほどきましょう。暫くは、監禁に。」




また何か情報を得なければならないときが来るだろう。




この衝動だけで古高を殺すのは、間違っている。




「わ、分かった。」




近藤さんに口出しできる立場じゃないとは十分承知の上。 




でも、このまま私が身を退いたら確実に古高は殺されていただろう。




それは、今後大きな誤算となるはず。




「もう計画は止められないよ。今回は、とっておきの助太刀もあるしな。」





「余計な口を叩くな。」




縄を解かれながら、古高は薄ら笑いを絶やさなかった。




何か違う?




そんな疑問が芽生える。




助太刀って、何?




その余裕はどこから来ている?




様々な疑問を残して、古高の取り調べは終わった。