ふと思いついて、一番上の段の引出しを開く。 中には、携帯電話。 あずに電話をしようと思ったわけじゃない。 ただの気まぐれ。 「…は?」 ディスプレイの電池残量を見て、眉を顰める。 どういうことか、ここに来た日から残量が減っていない。 それどころか、増えている。 表示は100%。 まさか、そんなことはありえない。 「どうかしました?」 「…うおっ!?」 慌てて携帯を着物の懐に入れる。 「甲子太郎さん、せめて声を掛けてくださいよ。」 俺の言葉に、にんまりと口角を上げる。