「きゃっ!!」 「おっと。」 沖田さんに見とれてしまって、思わずぼーっとしていたみたい。 傍に落ちていた何かに躓いてしまった。 うう、恥ずかしい。 沖田さんの前でこんな失態見せるなんて。 「…っ!」 思わず、ハッと息を呑む。 ガタガタと、膝が震える。 まさか、そんなことって。 みるみる赤が巣くう。 「…目、瞑って。」 その声が降ってきたと同時に、グンと手を引かれる。 私は瞼を固く閉じて、沖田さんにすべてを委ねることしか出来なかった。