突然かけられた声に、ハッとして周りを見渡してみた。


なんだか視界がぼやけている。

見上げた世界が眩しくも感じる。



うつむいて、泣いていたせい…?



「こっち!!こっちだよ~!!」


声は上から降ってきた。


目を凝らして頭上を見てみれば、自分が倒れ掛かった階段の建物…




…その上に声の主はいた。



横になっているらしく、顔だけ見える。


なんか、変な人…



「何がいいのよ!!

 いいわけないじゃない!!

 無責任なこと言わないで!!」


泣いた目を擦りながら、私は噛み付いた。