「ねえ、その話だけど、本当に私にお返しする為に戻ってきたの?」



「…


 親の美容師としての修行が終わって、無事に帰国したんだ。」



その瞬間、私のこめかみがピクッと動いた気がした。



「ほら…


 俺の親って美容師とメイクアップアーティストじゃん。


 海外へ修行に行ってきたんだよね。


 で、その修行も無事に終わって、晴れて地元に凱旋ってわけ!」



英介ってば、言い辛そうにしていたのは最初だけで、後半なんすごい笑顔。


まさに満面の笑み!!



「ほほぉ…


 全力投球ってカッコイイんだよねぇ…


 つまり、怒るのも全力投球でいいってことかな~?


 英介くん!?」



「え!?

 百合は怒んない方がカワイイと思うな~

 それにほら、俺が百合ちゃんの専属美容師やってあげるから…




 許して~!!!!!!!」



「こらー!!!

 待ちなさ~い!!!!」