「それって私?」



「そうじゃん。



 いじめられてた同級生をかばったのをきっかけに、俺までいじめられるようになって…



 でもさ、クラスのみんなに『みんな間違ってる』って言ってくれたじゃん。



 『誰かを泣かせて、涙を流させて、そんなことして何が楽しいんだ!



  誰かの笑顔を見る方が、誰だって嬉しいはずだ』ってさ…



 しかも、いつもコッソリ泣いてる俺を励ましてくれてたでしょ?」




「私、そんな事、言ったっけ?」



「まさか、覚えてない!?



 う~ん…


 常に全力投球だから、過去の出来事と区別がつかないのかなぁ…


 でもさ、昔の自分はイイこと言ったって思わない?」