11月になった。

もうすぐ文化祭だ。

私のクラスはコスプレ喫茶店になった。

梨菜ちゃんのせいで。


「さぁ!後一週間後文化祭だ!

やりたいことがある人!?」

「はぁーい!」

「内村!」

梨菜ちゃんのことだ。

「コスプレ喫茶店がいいでぇーすっ!」

「おぉ…!いいじゃないかっ!

じゃあコスプレで決まりだっ!以上!解散!」

勝手に解散して先生は行ってしまった。


「コスプレ、やったぁ〜!!」

あずちゃんが飛びついてきた。

「コスプレなんてイヤだよ〜!!ね、奈緒ちゃん?」

「ホント!!!似合わないし!あずなら似合うけど」

「うんっ!!絶対似合うっ」

「するなら猫ミミか初音○クの青い髪!」

「うわー…もっとムリだわW」

「絶対似合うW日常からコスプレしたら?」

「なに喋ってんの?」

涼風と赤松が入ってきた。

「あずがコスプレで初音○クの青い髪するんだってW」

「うわっやるなーW」

「別に青い髪じゃなくても猫ミミでもいいもんっ」

「どっちもあずに似合うじゃん」

「だよねー!」

「ってかさー玲菜ってさチャンってつけるよな?」

涼風が言い出した。

「そうだねー、言われればW」

「え〜うちのことはあずってよんで〜」

あずちゃんは昔、関西に住んでいたから

たまに関西弁が入る。

「えー…

じゃあ“あず”?」

「イイッ☆」

「わたしもー」

「“奈緒”?」

「うんっ!」

「俺たちは?」

涼風と赤松が聞いてくる。

『ムリッ!!!』

「呼び捨ては名字だけでしょー!」

「男子共にある呼び捨て権利は名字だけ〜W!」

「まじかよー!」

「そのうち呼ばせようぜ、景!」

「おうっ!」

「まぁ、ムリだよ」

「なんでだよー!」

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初めて人を呼び捨てで呼んだ。

もっと近づけた気がする。