なんとか自分の心の整理をつけて、
胸の中を漂うモヤモヤを消し去るように
伊藤の身体を押しのけた。
唇には、まださっきの生暖かい、ゾクッとした感触が残っているのは
この際気にしてる場合じゃない。
…しばらく、二人の間に沈黙が流れる。
うちは勝手に気まずいと思って口をつぐんでるけど、
伊藤はちょっと不満そうな、というか怪訝そうな顔でうちの様子を伺ってる。
うちに伊藤のフェロモンが効かなかったのが不満なのか、
それとも、うちが質問に答えなかったのが不満なのか。
まぁ、その両方な気もするけど。
どっちにしろ、いつものうちなら過敏に反応しちゃうとこだからね。

