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…はぁ〜あ。 終わった終わった。
やっとお昼だ。
莉子と向かい合わせに、
お弁当箱を広げる。
「…おっ! 夕花それ上手そうじゃん!
もーらいっ!」
「…あっ、ちょ、莉子ぉ〜
それはあかんて! ね?
か・ら・あ・げ!
わたしの大好物やねん!
返せぇ〜!」
ガタッと椅子から勢い良く立ち上がり、
莉子の背後に回り込み
「こちょこちょ攻撃ダァーッ
返すか? 返すか、莉子?」
「…ゆ、夕花っ! ちょっ
ご、ごめんって! ひゃぁ…
勘弁勘弁〜」
涙目になりながら降参する莉子。
手の動きを止めて…
「…はい、じゃあ返し……
…あぁっ!」
返して?
…そー言おうとした時には既にから揚げは莉子の口の中。
ああぁ...
わたしの愛しのから揚げよ…
…ガクン
床に座り込もうとして膝を折り曲げた瞬間…
「……おっと! わりぃ。」
背後から降ってくる声の主は多分、
うちにぶつかった人。
そして……

