「……ざき…ん…」 今年の母の日は、どーしよーかな。 お母さん実用的な物の方が喜ぶんだよね… 周りの女性はみんな見た目を着飾るのに必死なのに、 そんなものに流されないお母さんは、 やっぱ、すごい人。 「…木崎さんっ!」 …………えっ? 弾けたような 金切り声に近い大きな声に驚き、 そして、その声が指すものが自分だと気付いたときには もはやクラスメイト全員分の 視線という名の矢が 四方八方から飛んできて、うちを突き刺していた…