「…夕花ぁ〜? あんた時間大丈夫なのぉ〜? もう7時25分よぉ〜!」 ダイニングキッチンの方から叫ぶ母の声にハッとした。 や、やばい…!! なんで伊藤のことなんて考えちゃったんだろ! 伊藤のクソったれ〜 行き場のない焦りを伊藤に押し付けて、 今度こそ、飛行機なんて裕に跳び越しちゃうくらいの勢いで顔をバシャバシャ洗い、 家政婦の○○さんに負けないくらいの手際のよさでパパッとコンタクトを入れ終える。 視界がスッキリし、ようやく朝の清々しさを感じることができた。