〜うちのバストの秘密〜




ダダーッと無駄に広い家の中を走って、ようやく洗面所に到着。



鏡の前で自分の顔を見ると目の下にうっすらクマが出来てる。

それで、ようやく伊藤のことを思い出した。





……昨日の夜は、運がいいのか悪いのか、
宿題もなくて、時間を持て余すのも嫌だったから
いつもより早めにベッドに入った。


でも、目を閉じると
伊藤の優しく笑った顔とか、意地悪な笑顔とか、大爆笑してるときの顔とか、はたまた真剣な顔とか…

次から次へと伊藤の憎たらしいくらい整った顔が浮かんできて、


一時間経っても二時間経っても眠れなくて、

それどころか時間が経つにつれて、どんどん目が覚めてっちゃって…




何度寝返りを打ったことか、
ようやくウトウトしてきたのが夜中の2時。



未だに脳裏をちらつく伊藤の顔にドキドキして布団を握り締めながら、意識を手放した、と思うんだけど…