雑誌から目を離して、彼女が今居るであろう生徒会室の窓をみる。
 俺がここに居る理由なんて簡単なんだけどなあ。気付いたら案外俺のほうが笑われそう。
 けど、いいや。
 俺、アイツの好きなもの抑えさせるくらい笑ったんだもんな。
 それくらい当然だ。

 ひらり、カーテンが揺れる。
 窓からアイツが顔を出した。
 やばい。雑誌で半分顔を隠す。
 見つかるわけねえか。
 ゆっくりと雑誌をずらしてもう一度アイツをみてみる。

 アイツが、真っ赤に染まった夕日をみてた。