「なら、今から行けばいいじゃん♪」
「え?」
「姫さま♪ 王子さまはお城の外で白馬にまたがってお待ちですよ♪」
冗談っぽく、ひどく芝居がかった言い方をする眞鍋さん。
「…!」
眞鍋さんはオトナだな。
自分をフッたあたしなんかのことなのに、それでも応援してくれるなんて。
あたしなら、悔しくて到底そんなことはできないと思う。
「さぁ、早く。今ならまだ間に合うよ」
「もう……もういいよ」
「え?」
「どーせ来週から別々のところで仕事するようになるワケだし、今夜無理してコクってフラれるより、このまま綺麗な思い出として胸の奥にしまったほうがいいと思うし……」
「じゃあ、コイツに訊いてみよっか」
眞鍋さんは、そう言ってサイフから百円硬貨を一枚取り出した。
「オモテなら渋谷くんとうまくいく。ウラならフラれる」
「え?」
「姫さま♪ 王子さまはお城の外で白馬にまたがってお待ちですよ♪」
冗談っぽく、ひどく芝居がかった言い方をする眞鍋さん。
「…!」
眞鍋さんはオトナだな。
自分をフッたあたしなんかのことなのに、それでも応援してくれるなんて。
あたしなら、悔しくて到底そんなことはできないと思う。
「さぁ、早く。今ならまだ間に合うよ」
「もう……もういいよ」
「え?」
「どーせ来週から別々のところで仕事するようになるワケだし、今夜無理してコクってフラれるより、このまま綺麗な思い出として胸の奥にしまったほうがいいと思うし……」
「じゃあ、コイツに訊いてみよっか」
眞鍋さんは、そう言ってサイフから百円硬貨を一枚取り出した。
「オモテなら渋谷くんとうまくいく。ウラならフラれる」


