「……はい」
「あのさ、渋谷さんは男の人だよね?」
「はい…」
「だったらシンデレラ姫になっちゃダメだよ。待ってても幸せは向こうから運んできてなんかくれない。自分で求めていかなくちゃダメなんだから。いい? 分かった?」
「はい…」
「ホントに分かってんの?」
「……はい」
「多分、今はまだ全然実感が湧いてないんだと思うけど、いつかあんなこと言ってた人がいたな…って思い出す日がくると思うよ」
「………」
「さ・て・と、もうこれで言いたいことは全部言ったし、あたし、もう帰るよ。じゃあね、バイバイ」
あたしはそう言って笑って見せると、ポケットから取り出した飴をクチの中に放り込んで、彼に背を向けて歩きはじめた。
「あのさ、渋谷さんは男の人だよね?」
「はい…」
「だったらシンデレラ姫になっちゃダメだよ。待ってても幸せは向こうから運んできてなんかくれない。自分で求めていかなくちゃダメなんだから。いい? 分かった?」
「はい…」
「ホントに分かってんの?」
「……はい」
「多分、今はまだ全然実感が湧いてないんだと思うけど、いつかあんなこと言ってた人がいたな…って思い出す日がくると思うよ」
「………」
「さ・て・と、もうこれで言いたいことは全部言ったし、あたし、もう帰るよ。じゃあね、バイバイ」
あたしはそう言って笑って見せると、ポケットから取り出した飴をクチの中に放り込んで、彼に背を向けて歩きはじめた。


