外に出てからは二人してビニール傘を開いた。
寒い‥もう春なのに。
少し歩いて駐車場に着いた。
「さ、乗って乗って」
「失礼しまーす!」
乗車して、すぐさまエンジンをかけてくれた。
「車、暖まってから出発するからね~」
「うん!」
車の運転だなんて自動車学校卒業してからやってないや。
ペーパーだよペーパー!
それに比べて遥香は‥
「はぁ‥」
「なに溜め息ついてんの?幸せ逃げちゃ‥「きっと、迷信だよそれ」
「そ。まあ屁理屈言えるなら心配することないか!」
「屁理屈違うしー‥」
「わかったわかった。じゃあ、そろそろ出発しようか!」
「話しそら‥「えっと‥由希んちは、ここ右だよね~」
「あー‥うん!右!!!」
