「…確かに賢兄は、ちゃんと好きって言ったりしないけど。
小説のキャラとしては、失格だと思うけど」

「……………は?」

小説?キャラ?……何の話?

でも、蒼也は私の疑問をスルー。そのまま言葉を紡ぐ。

「でも兄ちゃんは、
ゆき姉のこと大切に思ってるよ。僕が保証する」

「…………………」

不覚にも。

幼稚園児の言葉にドキッとした。