「じゃあ今夜。いつものホテルで」
「はい。それじゃ」

あのオッサン…いや、タクヤとの通話を終える。
あたし何してんだろ?
携番交換するなんて。
でもあの目と声。
ほだされるように逆らえない。

「えっと…これかな?」

タクヤはお嬢様ルックを好む。
ミニスカは嫌いらしいけどあたしが好きだから却下。

「これメイドじゃん」

フリフリのスカートにニーハイ。
それからローファー。
ヘドレとエプロンがないのが残念だ。

「ヤバ!遅刻!!」

慌ててお泊まりセットのバッグを掴むとあたしは部屋を出た。