「ここでいい?」

そこは寂れたラブホ…ではなく。
何階立てだよってツッコミたくなるくらいのシティホテルだった。

「あたしこんなとこ初めて…」
「そうかそうか。心配しないで着いておいで」

どうせヤること一緒だしどこでも構わないけど。
今夜の宿はシティホテルに決定したらしい。

オジサンはフロントで鍵を貰うとあたしの所へ戻ってきた。

「帰ったかと思ったよ」
「こんなとこめったに来れないからセレブ気分満喫してた」
「面白い子だな。おいで」

オジサンはあたしに触れることなくあたしをエレベーターへと導く。
そして迷わず最上階のボタンを押した。