時は変わって、放課後の3年5組。


皆、残り少なくなった部活動に懸命に打ち込んでおり、教室内には誰も見当たらない。

無人の場所特有のなんとも言えない空気が漂い、数時間前とは打って変わって静けさと寂しさに包まれていた。

と、ここでいきなりドアが開き、一人の生徒が急いでいる様子で入ってくる。

駆け込んできた生徒は、森岡千鶴だった。

部活動の最中なので、その身にはユニフォームを纏っている。

どうやらユニフォームからして陸上部のようだ。

千鶴は自分のロッカーの前にしゃがむと、何かを探し始める。

三秒程手で探ると目当ての物が見つかったようだ。一枚のタオルを取り出すことに成功した。

一番お気に入りのタオルで、運動をする時にはかかせない物だ。

そのタオルを見て…、千鶴は目を見開く。

「……」

そのタオルにはーー、