「すいません、三笠先生お電話入ってます。何でしょうねこんな昼時に」

なんだか申し訳なさそうな渡瀬に、後ろめたい気分になってくる悠楽。


とりあえず立ち上がりつつ渡瀬に返答してみる。

「鯖食ったらすぐ行きます」

「いや、鯖食べる前に来て頂かないと困るんですけど…」

「すいません冗談です。そうですね渡瀬先生は3-5では無いですからね。以後気をつけます」

どうやらこの程度の冗談には、スルーの癖がついてしまっていたようだ。

案の定、真面目に返してきた渡瀬に謝る羽目となった。

「おいお前ら、俺がいない間に変なことやらかすなよ。怒られんの俺なんだかんな、しかも校長先生から」

「魔王が校長先生を恐れてどうすんですか!軽く天に召させるつもりで事に当たって下さい!」

「今学期のお前の道徳の評価、覚悟しておけ」

そう言い残し、悠楽は教室を出た。