メールの中でしか感じ取れないのだが、実に巧みな言葉を使い分けた。短い文章の中に、素人では無いものを感じていたのだった。 でも要所、要所に女の可愛いらしさも含んでて何とも捨て難いものがあった。いろんな女から毎日メールが届いたが、他の女とする気がしなかった。何時しか想像はどんどん広がってゆき、頭の中の殆どを咲子が占めていた。 サイトに登録する人達は実に色んな種類の職業の持ち主が居た。特に、会社の社長や老舗旅館の若旦那とか、IT企業の重役とか他にも有るがこれ位にして置こう。それ等の人間が援助をする側で、また逆に援助支援金を求めて入って来る人間もかなりの数を占めていた。智久はその大勢の中から、咲子ただ一人を選んだのである。