「…ちゃん、萌ちゃん、起きなさい」
叩かれたり、揺さぶられて目が覚めた。
時計を見ると、まだ良い子は寝てる2時53分。
まだ、寝れると思って、布団を被って寝る気満々な態勢になったのに
お母さんに布団を取られた。
「準備しないといけないんだから」
あっ、今日沖縄に行かなきゃじゃん。
忘れてた…。
亮にも伝えるの忘れてた。
まぁ、あとでメールしよう。
マネージャーのコトも。
あたしは、ゆっくり布団から出たら
お母さんに腕を引っ張られ洋服部屋に着いた。
お母さんが、洋服関係の仕事に就いてるからか、大量に洋服があって
あたしの部屋のクローゼットにも
お母さんの部屋のクローゼットにも入らなくなったから、洋服用の部屋を設けた。
それに、あたしとお母さん、身長が変わんないから、好き勝手にお互いの洋服を着てる。
そして、ちゃんとクローゼットには似たカンジの洋服でまとめてるから
クローゼットの扉に「地味」とか「派手」とか「パーカー」とか分類されてる。
あとは、派手の種類とか地味な種類とか……。
派手なヒョウ柄もあれば、地味なヒョウ柄もある。
地味なヒョウ柄は、ワンポイントでついてたりする程度。
「早速、着替えようか」

