いつか…。







俺は人に弱味を
見せた事がない。

あの夏だって
タク達の前では
涙すら見せてない。


俺は体育館を出て
教室に戻る。

すると途中で
ある女が
話しかけてきた。


『あの?2組の
人ですよね?
あたし方向音痴で
教室まで帰りたいんですけど
一緒に戻ってもいいですか?』


俺は彼女を見て
ハッとした。


あいつに愛未に
似過ぎている。


少しドキッとしたが
俺は彼女にすこし
イタズラをしてみた。


『そーだけど、
俺今から職員室いかないと
いけないから帰りかた
教えてあげるよ。』


『ほんとですか?
なんかすみません。』


そして彼女に
嘘の帰り方を教えた。

俺たちの教室は
3階の1番奥の教室だけど
俺は2階の1番奥と教えた。

2階の1番奥の教室は
3年生の教室。


俺は
愛未と出逢ったときも
イタズラをした。