コップは
母さんには
当たらず壁に当たって
音を立てて割れた。
この時はじめて
親に反抗した。
ガラスの破片を
拾う母さん。
俺はそんな
母さんを無視して
玄関に向かった。
玄関には
綺麗な人が
立っていた。
『はじめまして、
愛未の母親です。
優羽くんよね?
愛未からは
いつもお話聞いてました。』
俺は愛未の母さんに
初めて会った。
どことなく
目元が愛未に似ていた。
『あ、はい』
そう答えると愛未の母親は
『愛未のお葬式に
優羽くんの姿がなかったから
同級生の子にお家聞いたのよ
お葬式の時にこれを
渡そうと思って…。』
そういって差し出してきたのは
俺が愛未に渡した
ペアリング。
俺はこの時
やっと現実を受け止める
ことができた。

