『あっ!荒木。』


月島だった。


『進路相談何分くらいだった?』


『えー…
わかんない、でも
早かった気がする。』


『お前の頭でいける
大学とかあんの?』


少しいじわるする。


『ちゃんと勉強するさっ
ふーんだっ!』


そう言って教室を出ようとする
月島に俺は


『また明日っ!』

『あ、うん
また明日ね』


ほんとは
もう少し
話したかった。


でもそんなこと
言えない。


あいつの
進路もすこし
気になる。


素直になれたら
どれだけ楽か。


俺はあの夏のことを
忘れない…。



次の日俺は
思い切って月島の
連絡先を聞こうとおもった。