そんな彼女を
毎日目で追う毎日。
軽くストーカーだ。
話かけたいんだけど
そんな勇気なんてない。
ヘタレな自分が
嫌で嫌で仕方なかった。
そんな5月のある日。
ホームルームの時間。
今月末にある
修学旅行の班を決めていた。
前では
彼女が説明を
して班を決めるように
促していた。
だがクラスメート達は
個々に好き勝手
喋り放題。
修学旅行にテンションが
上がっているのか
わからないけど
まとまりのないクラス。
話を聞かない
クラスメートに
困惑する彼女。
俺はそんな彼女が
見ていられなくてつい、
『おい!てめーら
佐伯さんが前で
話してんだろーが?
少しは協力したらどうなん?』
と普段は温厚な俺が
声を荒げるもんだから
静まりかえる教室。

