辺りを見回すと、ブランコに乗っている彼女を見つけた。 財布をズボンのポケットに入れながら、近づいていく。 彼女はぱっちり二重の大きな目を少し細めながら、鼻歌を歌っていた。 「ハル、買ってきたよ」 俺はさっきかったばかりのホット苺ミルクを渡した。 ハルは受け取ると、プルタブに爪を引っ掛けて器用に開けた。