Ⅰ、鳥羽パールレース
鳥羽パールレースはどんなレースか?
鳥羽パールレースは、毎年7月末に日本外洋帆走協会(NORC)が主催してきた昔々のヨットクルーザー(寝るベットとキッチンなどがあるキャビンと言う部屋を持つヨットのレースで、三重県鳥羽から神奈川県三浦市の小網代湾シーボニヤヨットクラブ沖までの、170マイル(約275Km)を帆走で競争する参加隻数が国内最大のヨットレースでありました。 現在ではパールレースと名称も変わり主催団体も日本外洋帆走協会(NORC)から財団法人日本セーリング連盟(JSAF)に変わってはいるものの、レースは続いています。
1.ヨットレースのスタート
鳥羽湾は朝から快晴に恵まれ最高のレース日よりとなりました。我々サラリーマンだけのヨットレーサー(ちょっとかっこづけ過ぎ)は、船名Sea StyⅠというFRP製の30フィートのヨットに5人の仲間が乗り込み、朝から興奮気味にセールなどの装着をてきぱきと、艇長のスタンバイという一声のもとアンカーが揚げられ、レース海面に向かいエンジン走行を開始しました。
スタート海面である鳥羽港沖の官島水道の出口付近には、鳥羽パールレースに参加する約100隻のヨットが集まって来ています。
スタートラインは、左側に黄色いゴム製のブイと右側がコミッティー(スタート監視委員)が乗るボートを結ぶラインで、その長さは約100メータ以上有ります。
今はラインの周りに大型船では石原慎太郎率いる40フィートクルーザー「コンテッサ」から24フィートクルーザーまで、大小100隻近いヨットがスタート時間を待っています。 ヨットレースのスタート方法は、スタート10分前にP旗(船が使う旗による信号でAからZまであります)が警笛と共にコミッティーボートのマストに上がります。
10分前のP旗が揚がるとエンジンを停止してセール(帆)のみで走らなければ失格となります。